小説「十月一日では遅すぎる」J庭56


――届かない。

背中の裏側まで、本当なら抱きしめいたいのに。


大きな翼をもつ化け物に転身できる竜人と、人間の帝国は長年、激しく戦いつづけている。

竜食らいの異名をもつ兵士ヴラドの養い子である少年カミラは、恋慕しているヴラドの誕生日を知る。

彼に贈り物をするために街へと出かけるが、そこで竜人と遭遇してしまう。

そして、少年だったはずのカミラの身体に変化が――?


屈強な黒髪兵士と

"自分"を奪われた竜の子の

何かを取り返すためのファンタジー。


32p/コピー誌/J庭56

冒頭↓



木偶舞屋

阿沙/荒屋敷による創作雑記帳。 ※同人創作活動にご理解ある方のみ閲覧してください。